簿記1級の退職給付債務において、割引率が引き下げられると退職給付債務の現在価値が上がり、不利差異となる理由を教えてください。また、給付水準が引き下げられると退職給付債務が下がり、有利差異となる理由も併せて教えてください。
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対策と回答
退職給付債務は、将来支払うべき退職金の現在価値を表します。この現在価値は、割引率と給付水準によって決定されます。
割引率が引き下げられると、将来の支払いを現在価値に換算する際の割引効果が減少します。つまり、同じ将来の支払い額でも、割引率が低いほど現在価値が高くなります。したがって、割引率が引き下げられると、退職給付債務の現在価値は上昇し、これは企業にとって不利な差異(不利差異)となります。
一方、給付水準が引き下げられると、将来支払うべき退職金の総額が減少します。これにより、退職給付債務の現在価値も減少します。したがって、給付水準が引き下げられると、退職給付債務は下がり、これは企業にとって有利な差異(有利差異)となります。
このように、割引率と給付水準の変動は、退職給付債務の現在価値に大きな影響を与えます。簿記1級の試験では、これらの概念を正確に理解し、その影響を計算に反映させることが求められます。
よくある質問
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