IT企業のSIerとSESの違いは何ですか?
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対策と回答
IT企業におけるSIerとSESは、どちらもシステム開発に関わる業務を行う点で共通していますが、その役割や業務内容には明確な違いがあります。
SIer(System Integrator)は、システムインテグレーターと呼ばれ、顧客の要件に基づいてシステム全体の設計、開発、導入、運用までを一貫して行う企業です。SIerは、顧客のビジネスモデルや業務プロセスを深く理解し、それに最適なシステムを構築するために、多くの場合、複数のサブコントラクターやベンダーを統括します。SIerの業務は、システム全体のマネジメントに重点が置かれ、技術的な詳細よりも全体の設計やプロジェクト管理が中心となります。
一方、SES(System Engineering Service)は、システムエンジニアリングサービスと呼ばれ、主にシステム開発における技術者の派遣や人材サービスを提供する企業です。SESは、顧客企業の開発プロジェクトに対して、必要な技術者を派遣し、具体的なコーディングやテスト、デバッグなどの作業を行います。SESの業務は、技術的な実装に重点が置かれ、プロジェクト全体のマネジメントよりも個々の技術者のスキルや経験が重視されます。
要約すると、SIerはシステム全体の設計とマネジメントを担当し、SESは技術者の派遣と具体的な開発作業を担当するという違いがあります。これらの違いにより、それぞれの企業が提供する価値や顧客との関係性も異なります。